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2018年6月 1日 (金)

伊豆下田『清流荘』取材秘話

 WEB『伊豆下田100景』の依頼で、高級旅館『清流荘』に宿泊し、取材することになった。「読む宿」というコラムをたまに書いているのだ。

http://hotel.shimoda100.com/read
 清流荘は昭和14年創業の老舗高級旅館で、米元カーター大統領が下田を訪れた折、ランチにも立ち寄っている。
 もうずいぶん前になるが、単なる老舗高級旅館から脱しようと、スパに特化、素晴らしい施設を擁していることだけは聞いていた。
 旅館の前は結構通るのに、周囲が、川と、山と、緑の庭に覆われているので、中までうかがい知ることは不可能である。
 いったいどんなスパ施設があるのか。
 高級旅館らしい和風庭園を横目に見ながら玄関に上がった。ロビーの名前は「汀(みぎわ)」。新緑の向こうに稲生沢川が見渡せる。まさにその名のとおり。シックで落ち着いた空間は、高級旅館のそれである。
 営業部長のTさんにいろいろと話を伺い、館内見学の後、さっそく水着に着替えてスパに向かった。まずは『Kelo』である。フィンランド風の山小屋サウナで、フィンランドの材と職人を呼んで作らせたとか。薪は地元産を使用している。
 本格的フィンランドサウナに入るのは、十数年ぶりのことである。息苦しくならないのがいい。小窓から新緑も見渡せる。
 まさにフィンランドそのものだ。
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 30分ほどゆっくりし、次は敷地の真ん中にドスンと居座る温泉プールだ。水温は年間を通して30度前後、真冬でも夜10時まで泳げる。
 25メートルプールをゆっくり40往復、計1キロ泳いだ。背泳ぎすると、見えるのは背の高いヤシの木と、深い緑の山である。
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 僕は下田市内の海に近い地域に住んでいる。さしずめ向こうがバリ島で言えば、クタかレギャンなのだが、こちらはまるでウブドゥである。
 鳥の声が聴こえ、ローマ式サウナからアロマの香りが、山小屋から薪を焼く香りが漂ってくる。
 なんという豊かさだろうか。
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 次にはオーストリア製のローマ式サウナで再び体を温める。モザイク模様のタイル張りは、伝統的なローマ方式である。体をタイルにピタリと付ける。
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 気分はもはやイタリアのポンペイ遺跡か、トルコのエフェス遺跡だ。
 そうして大浴場で、日本風の露天風呂に入る。
 すでに体も心も溶かされている。
 素晴らしい施設であった。
 スパ付き高級ホテルと言えば、ドイツのバーデンバーデンで、利用したことがある。
 日本にもこんなホテルがあったらいいなあと思ったのものだが、清流荘は、自然の豊かさ、敷地の広さでかの地の高級ホテルを圧倒していた。
 ところが日本人客には、なかなかなじまないと言う。
 建設後、20年が経ち、ようやく最近、スパとして認知されてきた。しかもその流れをけん引しているのが、フランス人客だと言うから、なるほどである。
 たしかに欧米人には、この旅館のよさが理解できるのだろう。純和風でありながら、各国各種の伝統的本格スパで癒せるのだ。
 しかもロケ-ションが抜群である。
 周囲の緑や静けさも、そうはないものだ。
 世界に誇れる超一級の施設と言えよう。
 これを建設したのが、元オーナーのTさんだ。
 今は諸事情から退いてしまったが、ようやく彼の念願がお客のところに届きそうになっている。
 Tさんとは市内でちょくちょく顔を合わせる。
 インテリジェンスのある温厚な人物である。
 僕と同年代だが、その昔、拙著添乗員シリーズを携えて、ヨーロッパを旅したと言う。
 僕の本の愛読者なのである。
 そのヨーロッパ旅行が、この施設を建設するアイデアの源泉にあるのかもしれない。
 そう思うと、余計に感慨深い取材宿泊となった。
 露天風呂を出て、無料のマッサージチェアに座る。
 すぐ脇には、きっとTさんがヨーロッパのどこかで仕入れたと思しき、旅行鞄型のスツールがあった。
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 旅好きが、全財産を捧げて作った世界に誇るスパ。
 これが、伊豆下田の蓮台寺温泉入口『清流荘』に行くとある。
https://www.jalan.net/yad376375/plan/?screenId=UWW3001&yadNo=376375&smlCd=211002&distCd=01&ccnt=yads5
 

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