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2013年3月 8日 (金)

東日本大震災と『黒い魎』と『Black Wave』と『Kickstarter』

 ついに河津桜が満開に。

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南伊豆の河津桜です。

 花見に行って、弁当を食べて帰ってきたら、うれしいニュースが。

 ついに『黒い魎』の英語版『Black Wave』が宣伝を開始したのだ。

 宣伝はキックスターターというクラウドファンディングのサイトで展開されている。

http://www.kickstarter.com/projects/1080482277/black-wave

 キックスターターは、もともと芸術家の作品などを広く世界に知らしめるためにはじまったクラウドファンディングである。広く人々から資金を得て、事業化することを後押しするものだ。

 ただ今回、アメリカでの出版をやってくれるトニー社長によれば、資金獲得よりも、世の中に周知する役目のほうが強いという。何か売れそうなコンテンツを探している人たちが、常にこのサイトに立ち寄り、新しいものを探しているのだ。

 それは美術、映画、文学、アニメ、音楽など幅が広い。

 そんな時代の最先端の仕組みを使って宣伝しているところがグッとくる。

 トニー社長のアイデアで、こういう戦略を取っているのだが、なぜ彼と知り合ったのかというと、昨年東北に行った帰りに、東京の泊まったホテルで、妻が読売新聞にとある記事を見つけたからである。

 その記事では、アレックスさんというアメリカ人の翻訳家を紹介していた。彼は、これまでに東野圭吾作品、宮部みゆき作品、『Dr.スランプ』や『ファイナルファンタジー』を翻訳してきた人で、日本語のコンテンツで、面白そうなものをアメリカや英語圏で売り出したいと野望を持っていた。

 ぼくも『黒い魎』は、ぜひ世界の人に読んでもらいたいと思って書いた。日本的なウエットなとらえ方だけでなく、今の世界のありように、今回の東日本大震災は、実に大きな教訓を残してくれていると思ったからだ。

 世界的なテーマがあると確信していた。

 記事を読んですぐにアレックスさんにメールで連絡を取ると、是非読んでみたいと言うので、本を送ったら、一週間後には、ぜひ翻訳したいと返事が届いた。

 なんか奇跡のような展開である。

 ついてはベントブックスという新しい会社を立ち上げるので、そこでやるという。彼は副社長で、社長がトニーさんである。

 昨夏のこんな話が、今週になってついに現実となったのである。

 今、ドイツ語訳の話も来ている。

 ぼくが作家デビューできたのは、パキスタンのクエッタで蔵前さんと会い、数年後、蔵前さんが旅行人という出版社を立ちあげたからである。

 英語化デビューが、作家デビューと折り重なるように感じるのも、とてもうれしい。

 人との出会いが、仕事を生み、活動を前進させてくれるのだ。

 東日本の被災地でも、そんな場面を多く見た。

 まもなく震災から二年が経とうとしている。

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